編集長コラム|大阪が大阪であり続ける理由「変わりゆく街」と「変わらへん人」

編集長コラム|大阪が大阪であり続ける理由「変わりゆく街」と「変わらへん人」

水都大阪 ホッとな ニュース&ブログ

大阪って、なんやかんや言うても「人の街」や。
観光でもグルメでもなく、“人が作る空気” こそが大阪の魅力やと思う。
けど、その“空気”って、だんだん見えにくくなってきてる気もする。
街はどんどん新しくなって、駅前もキレイになって、便利になったぶんだけ、“人のにおい” が少し薄まった。

そんな大阪を、もう一度“人の目線”で見てみたら――
きっと、まだまだおもろい景色が見えるはずや。
今日は編集長として、ちょっと真面目に、「大阪が大阪であり続ける理由」を書いてみたい。


1.「なんで大阪は、いつも工事してるんやろな」


朝、谷町筋を自転車で走っていたら、また新しいクレーンが空を切っていた。
「え、また?」と思うのは、もう何回目か分からん。
大阪駅前も、難波も、天王寺も、どこもかしこもクレーンだらけや。

でも、ふと気づいた。
――ああ、大阪って“常に途中” の街なんやな、と。

東京が「完成形の都市」やとしたら、大阪は「進行形の街」やと思う。
どこか未完成で、どこかごちゃごちゃしてて、でも人の体温を感じる。
それが大阪のええところやし、たぶん“完成したら大阪やなくなる”んやろな。


2. カッコよくなった梅田、でも「おもろさ」はどこへ?


最近、グランフロントの裏手から西梅田方面を歩くと、「ここ東京ちゃうん?」ってくらいキレイになってる。
洒落たカフェ、外資系ホテル、歩いてる人のファッションも垢抜けてる。
でも、編集長として取材を重ねるたび、ちょっとモヤモヤする瞬間がある。

“おもろさ”が、ちょっと減ってきてる気がするんや。

昔の大阪には、ビルのすき間に唐突に「たこ焼き屋」があった。
中崎町の路地裏に、昼から将棋を指してるおっちゃんがいた。
「通天閣の下でケンカするカップル」も、大阪の日常風景の一部やった。

それが今や、SNS映えを意識した綺麗なカフェと撮影スポットばかり。
“整いすぎた大阪”は、なんや少し息苦しい。


3. 「なんでやねん」で済ませられた時代


先日、あるおばちゃんに言われた言葉が忘れられへん。

「昔は“なんでやねん”で全部済んだんよ。
今は “なんでそんなこと言うんですか?” って怒られるねん。」

ほんま、それ。
ボケとツッコミの文化が“いじり”と誤解される時代。
人と人の間に“言葉のクッション”がどんどん増えてる。

確かに、配慮は大事や。
でも、配慮しすぎて「距離」ができるのも、なんかちゃう。
大阪のええとこは、“近すぎる人間関係” やったはずやのに。


4. 編集部の猫と学んだ「間」


うちの編集部には、一匹の猫がいる。名前はチョビ。
机の上に乗ってキーボードの上で寝る。Zoom会議の途中で鳴く。
正直、仕事の邪魔や(笑)

でも、チョビを見てると大事なことを思い出す。
“間”や。

チョビは、こちらが焦ってるときほど静かに寝る。
こっちが余裕あるときは、かまってほしそうに寄ってくる。
人間関係も同じやなと感じる。
「詰めすぎず」「放りすぎず」――その間(ま)が、ほんまに大事。

仕事で人に話を聞くときもそう。
相手の呼吸を読んで、言葉の “間” を見極める。
それができるかどうかで、ええ話が聞けるか決まる。


5. 谷六で見つけた“古い新しさ”


最近のマイブームは、土日に谷町六丁目(通称:谷六)をぶらつくこと。
ここはほんまに面白い。
昔ながらの長屋と、センス抜群のカフェが共存してる。 焼き魚の匂いが漂う横で、ノマドワーカーがMacBookを開いてる。
このカオスこそ、大阪やと思う。

商店街の鶏肉専門店の店先で、焼き鳥を焼いて売っている。
初めての来店でも、「大将、いつもおおきに!」って。
こういう会話が、妙にうれしい。
大阪は、まだちゃんと“話しかけてくれる街”や。


6. 若い世代に伝えたい“ええ意味での図々しさ”


最近の若い子らは、えらい控えめや。
飲食店で「すいません、水ください」すら小声で言う。
もちろん、それが悪いわけやない。
でも、“ちょっとの図々しさ” は生きる力になると思うんや。

昔の大阪人は図々しかった。
でもそれは、“恥知らず”やなくて、“人懐っこさ” やった。
他人と関わる勇気。自分をさらけ出す図太さ。
その中に、笑いと優しさがあった。

編集長としては、そういう「ええ図々しさ」を、若い世代に残したい。


7. 「儲かりまっか?」の本当の意味


よく観光客が面白がる「儲かりまっか?」「ぼちぼちでんな~」。
でもあれ、実は“経済のあいさつ”やなくて、“人の安否確認” や。

つまり、「元気でやってるか?」という意味。

大阪人にとって、“会話” は “人間関係そのもの” や。
無言が苦手で、つい話しかけてしまう。
でもそれが、互いを気にかける文化でもある。

コロナ禍で一時、人と話すことが減ったとき、街全体が少し静かになった。
あの空気は忘れられへん。
だから今こそ、大阪人らしく「ぼちぼちでんな~」と言いたい。


8. 「笑い」がある街は、強い


災害、景気、政治、なんやかんや世の中いろいろあるけど、大阪って、最後は “笑い” で立ち上がる街やと思う。

阪神淡路大震災のときもそうやった。
電気が止まっても、誰かが「真っ暗でも、顔が見えるわ!」って笑ってた。
それを聞いて周りが笑う。
笑うことで、人がつながる。
それが大阪のDNAや。


9. 編集部の裏話:PVを稼ぐ記事って、結局“行き先”やねん


正直な話をすると、この「水都大阪ホッとなニュース&ブログ」でいちばんアクセスが伸びる記事は、グルメ特集でも、新施設のニュースでもない。

行き先案内の記事や。

「〇〇駅から△△公園への行き方」「□□から□□までの最短ルート」――
いわゆる “どう行くか” に答えてる記事が、結局いちばん読まれる。

PV(ページビュー)を稼ぐ秘訣は、派手な話題づくりでも、検索ワードを詰め込むことでもなく、“読者が今すぐ役立つ道を示すこと” やと、最近しみじみ思う。

たぶん、みんな目的地に行きたいんやなくて、“迷わずに着きたい” んやと思う。
大阪の街を歩いててもそうやけど、案内板があるとホッとする。
記事も同じで、ちゃんと案内してくれるページに人は集まる。

結局、“PVを稼ぐ”って、人を導くことなんやな。
それが、編集部としての使命かもしれへん。

大阪って、地図の上で見るよりもずっと“人の道”でできてる。
便利な道より、ちょっと寄り道したくなる裏道のほうが、人の笑顔に出会える確率が高い。

これからも、この街の“行き先”を案内していきたい。
それは単に目的地を教えることやなくて、「大阪のええ顔」にたどり着くまでの道のりを、一緒に歩くこと」やと思う。

水都大阪は、まだまだ変わる。
でも変わっても、“あったかい街” であり続ける。
それを信じて、今日も編集部の机でコーヒーをすすりながら、次の記事の行き先を考えてる――そんな午後や。




最新記事|編集部

編集長コラム|大阪が大阪であり続ける理由「変わりゆく街」と「変わらへん人」
姉妹サイト『古都奈良のことなら』をよろしくお願いいたします
「おなら」と「エロマンガ」の広告を消したら、CPCもアクセス数も上がった話
グーグル広告で収益を増やすための備忘録
Exploring ‘Water City Osaka’: A Deep Dive into the Latest News, Cultural Richness, and Gastronomic Delights

タイトルとURLをコピーしました